キスをしているかどうかが分かれ目!?

最近は違ってきたようですが、一昔前までは、恋人同士の性的な発展段階を「ABC」で表しました。付き合い始めてしばらくすると最初に行う性的接触は「A」。これはキスのこと。ふたりの関係が親密になると体をまさぐり合う「B」に発展します。ペッティングのことです。そして、最終段階が「C」。実際に挿入する行為です。現代では性的関係の進行を「HIJK」といい、「H」(エッチ)をしてから「I」(愛)が生まれ、「J」(ジュニア=子ども)ができると、「K」(結婚)する。愛する前にセックスしてしまうのです。

こうした順番の逆転が、夫婦の関係を損なっているのかもしれません。セックスレスのカップルはもちろん、時々は夫婦生活があるという人たちの中にも「キスはしていない」という人が増えています。これがセックスレスの一つの原因にもなっているのです。

セックスはお互いの肉体を貪り合うもの、と考える妻

「家庭には愛とセックスを持ち込まない」などと、ジョークを飛ばす「おやじ」を時々見かけることがありますが、セックスはともかく、「キス」をしない夫婦は少なくありません。結婚生活が一年も過ぎると、妻は「甘い新婚」気分から脱しようとします。やたらとベタベタするのはみっともない、と考えるようになるのです。朝夫が出かけるときには、「いってらっしゃい」と言いながらキスしたり、帰宅した時には「おかえりなさい」とキスをしたりすることがあったのに、いつの間にかなくなります。

ベッドの中でも同じことが起こるようになります。結婚したばかりの頃には、抱き合ったりキスをしたりする時間が長かったのに、次第にそうした時間が短くなります。互いの髪をなでたりということは皆無になり、「とにかく早く挿入しよう」ということになってしまいがち。妻は、セックスの良さは「挿入」にあると考えるようになってしまいます。

パジャマを脱がさないで挿入することを望む妻たち

妻にとってセックスが「挿入」だけになってしまうと、パジャマを脱ごうとしなくなります。実は、上は着たまま下だけ脱いでする、というカップルは少なくないのです。「どうせまた着なければならないので、いちいち脱いでたら面倒」ということなのだそうです。中には、下をずらすだけで脱ぎもしないという妻もいます。

キスは当然なくなります。実は、「キスはしたくない」という妻はとても多いのです。毎日、それほど気持ちよくもない性生活を繰り返していると、性はルーティンワークのひとつになってしまいます。日常的な作業になれば、「早く効率的に済ませる」ことが大切になります。必然的に、手間ひまかけない行為になってしまうのです。キスは「時間の無駄」ということになるのでしょう。

夫婦の間の恋愛感情は、挿入する前の時間の使い方によって大きく変わってきます。性生活がマンネリ化した時には、かつて「ABC」の段階を楽しんだように、もう一度楽しむ心構えが必要です。まずは、キスから始めましょう。